同業者の子から聞いた愚痴。
その子には太客がいた。
毎週のように遊びに来て、お金を落として帰る。
彼女をナンバー嬢にしてくれたのも彼のおかげだと言っていた。
出会って半年ほど経ってから、彼は彼女を口説くようになった。
次第にプライベートで会うようになり、そしてとうとう一線を越えてしまったとのこと。
それ以来、彼はお店に来ることはなくなったそう。
「やることやったらポイッて信じられなくない!?」
と彼女は怒り心頭。
でも正直、私は彼女に対して怒っていた。
私のポリシーは「客とは絶対に付き合わない」。
店に来た時点で、どんなに自分のタイプだろうが金持ちだろうが関係なく“ただの客”という考えを持っている。
彼女のように客の口説きに落ちてしまったら、それはもはやキャバ嬢でなく一人の女。
この子が愚痴っているのはキャバ嬢と客についてでなく、男女のいざこざについてだ。
正直、勝手にやってくれという気持ちになった。
……私ってドライすぎるのかな?(笑)