キャバ嬢になって3年。
「キャバ嬢は天職だね」「出資するから自分のお店を出しなよ」
なんて言われることもある。
でも私は正直、自分はキャバ嬢の仕事に向いていないと思っている。
フリー客について場内指名をもらえないと「なんで?」「何が悪かったの?」と悶々と考えてしまう。
指名が増えても今度はフリーに着けなくて他のキャストに追い抜かれるのでは疑心暗鬼。
指名客がどんどん店に来なくなるのに、新規客を開拓できない。
他の卓でシャンパンが出ると焦ってパニックになりそうになる。
今月の売り上げが良くても来月も同じようになるかわからない。
不安、不安、不安………
お店に行くたびに「誰も来なかったらどうしよう」「待機している私を見て誰か笑ってるんじゃないか」と怯えてる。
でも、それでも。
ナンバーに入れたら誇らしいし、スタッフに感謝されれば素直にうれしい。
自分の努力がお金になって返ってくるのはモチベーションが上がる。
自分の価値を高めるような素晴らしいお客様に出会えることもある。
一瞬の喜びが、毎日の恐怖に勝ってしまうんだ。
これだからキャバ嬢はやめたくてもやめられない。